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フタル酸エステル類分析


納期 : “分析方法別対応可能項目”の表中に記載

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法規制について

 近年、国内国外でフタル酸エステル類の規制が施行されています。

         
名称
EU
アメリカ
日本
RoHS
REACH
EU
指令
2005/
84/EC
CPSIA
CA Prop65
食品
添加物
規格基準
CLS

認可 制限 おもちゃ 容器包装
フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)
(フタル酸-2-ジエチルヘキシル)(DEHP)
フタル酸ジ-n-ブチル(DBP)  
フタル酸ブチルベンジル(BBP)  
フタル酸ジイソノニル(DINP)        
フタル酸ジイソデシル(DIDP)          
フタル酸ジ-n-オクチル(DNOP)            
フタル酸ジイソブチル(DIBP)          
1,2-ベンゼンジカルボン酸の、炭素数7~11の分岐および直鎖アルキルエステル類                
1,2-ベンゼンジカルボン酸の、炭素数7の側鎖炭化水素を主成分とする炭素数6~8のフタル酸エステル類(DIHP)                
フタル酸 ビス(2-メトキシエチル)              
1,2-ベンゼンジカルボン酸ジペンチルエステル(分岐、直鎖)(DPP)                
フタル酸ジイソペンチル(DIPP)              
フタル酸n-ペンチル-イソペンチル              
フタル酸ジペンチル(DPP)            
フタル酸ジヘキシル(DHP)            
フタル酸ジシクロヘキシル(DCHP)                
1,2-ベンゼンジカルボン酸ジヘキシルエステル(分岐、直鎖)                
1,2-ベンゼンジカルボン酸、ジ-C6~10-アルキルエステル; 1,2-ベンゼンジカルボン酸、デシル・ヘキシル・オクチル混合ジエステル(0.3%以上のフタル酸ジへキシル(EC No. 201-559-5)を含む場合)                

・EUでの規制

RoHS指令
  有害物質の電機電子機器への使用を制限する指令で、2006年7月1日に施行されました。その後、RoHS指令(2002/95/EC)は改正され、2011年7月21日に施行、2013年1月3日
以降新指令(2011/65/EU)に置き換わりました。内容としては、適用範囲の拡大、適用除外用途の有効期限の変更、CEマーキングの義務等になります。詳しくは、ナイツレポートNo.13001をご覧ください。
  2015年6月4日、官報((EU)2015/863)が公布され附属書Ⅱが改正されました。これにより、DEHP、BBP、DBP、DIBPの4物質が追加され、それぞれ0.1重量%が均質材料中の最大許容濃度に設定されました。
RoHS指令について、詳しくはこちらをご覧ください。

REACH規則
  REACH規則とは、欧州連合(EU)における化学物質の登録(Registration)、評価(Evaluation)、認可(Authorisation)制限(Restriction)、に関する規則です。
規則の名称は、Registration,Evaluation,Authorisation and Restriction of Chemicalsの
頭文字をとってREACH(リーチ)と呼ばれています。この法律は、2006年12月18日の欧州
理事会で採決され、2007年6月1日に発行されました。REACH規則で対象となるのは、EU内で流通する物質それ自体、調剤中の物質、成形品中の物質になります。使用するために認可が必要な物質、使用の制限がかかる物質等があります。
 CLS:認可対象候補物質リスト収載物質(Candidate List of Substances of very high concern for authorisation)
 認可:認可対象物質(REACH規則附属書ⅩⅣ収載物質)
 制限:制限対象物質(REACH規則附属書ⅩⅦ収載物質)
REACH規則について、詳しくはこちらをご覧ください。

EU指令 2005/84/EC
  EU指令 2005/84/ECは、2007年1月16日におもちゃ及び育児用品中にフタル酸エステル類の含量を制限することを目的に施行され、その中で、フタル酸エステル類6種類の使用に
対して規制されています。
・DEHP、DBP、BBP
 流通するすべての玩具及び育児用品に対して基準値として合計で0.1%を超えないこと
・DINP、DIDP、DNOP
 口に入れる可能性のある玩具及び育児用品に対して基準値として合計で0.1%を超えないこと


・アメリカでの規制

CPSIA Section 108
 米国消費者製品安全委員会(Cunsumer Product Safety Commissin's:CPSC)は、2009年2月から消費者製品安全改善法(Cunsumer Product Safety Improvement Act of 2008:CPSIA)に基づき、玩具及び育児用品中のフタル酸エステル類6物質を規制していましたが、2017年10月27日に含有制限を強化する規則を官報告示し、2物質を除外し、4物質を追加しました。
・DEHP、DBP、BBP、DINP、DIBP、DPP、DHP、DCHP
 流通するすべての玩具及び育児用品に対して基準値として0.1%を超えないこと

カリフォルニア州法Proposition65
 カリフォルニア州法Proposition65(Proposition 65 Safe Drinking Water and Toxic Enforcement Act of 1986:1986年安全飲料水及び有害物質執行法)は、作業者や消費者が
有害物質に暴露する可能性がある場合、事前に警告(告知)することを義務付けているカリフォルニア州法です。
 本規制では、「The List」に収載されている約1000物質が対象になり、
その中でフタル酸はDEHP、DBP、BBP、DINP、DIDP、DHPが対象となっています。


・日本での規制

食品添加物等の規格基準(おもちゃ)
 食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件(平成14年8月2日厚生労働省告示267号)により、おもちゃについて「DEHPを原材料として用いたポリ塩化ビニルを主成分とする合成樹脂を用いてはならない、食品衛生法施工規則第25条第1号に規定するおもちゃには、DINPを原材料として用いたポリ塩化ビニルを主成分とする合成樹脂を用いてはならない」と定められました。
 その後、平成22年9月6日厚生労働省告示336号において、6物質に追加され下記の規制となりました。
・DEHP、DBP、BBP
 おもちゃの可塑化された材料からなる部分は、0.1%を超えて含有してはならない
・DINP、DIDP、DNOP
 乳幼児の口に接触することをその本質とする部分であって可塑化された材料からなる部分は、0.1%を超えて含有してはならない

食品添加物等の規格基準(容器包装)
 食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件(平成14年8月2日厚生労働省告示267号)により、油脂又は油脂性食品を含有する食品に接触する器具または容器包装の原材料について、DEHPを原材料として用いたポリ塩化ビニルを主成分とする合成樹脂を原材料として用いてはならないと定められました。

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