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フタル酸エステル類分析


納期 : “分析方法別対応可能項目”の表中に記載

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フタル酸エステル類

フタル酸エステル類について

 フタル酸エステル類はフタル酸とアルコールがエステル結合した化合物の総称であり、
主に塩化ビニルなど、プラスチック製品の可塑剤として幅広く使用されています。 しかし、
環境影響または生殖毒性が疑われているため、REACH規則において認可、制限及び認可対象候補物質にそれぞれで規制しました。 また、欧州委員会は2015年6月4日にRoHS指令の
付属書(Ⅱ)を改訂し、 フタル酸エステル類の4種:Dibutyl phthalate (DBP), Butyl benzyl phthalate (BBP), Bis (2-ethylhexyl) phthalate (DEHP) , Diisobutyl phthalate (DIBP)を追加、 2019年7月22日から最大許容濃度で0.1 重量%に規制しました。




フタル酸エステル類の用途
DEHP 塩化ビニル製品(シート、包装材、カーテン、電線被覆材、農業用ビニルフィルム等)等の添加剤。ニトロセルロース、メタクリル酸等の樹脂、塩化ゴム等の樹脂を軟化させるのに最も広く使用されている(Oリング、パッキンなど)。
塗料、顔料、接着剤、潤滑油の添加剤など
BBP 塩化ビニル製床材、ポリサルファイド用可塑剤(建築シーリング剤・窓枠シーリング剤)、セラミックバインダー用・アクリル系塗料用可塑剤、合成皮革、接着剤など
DBP ケーブル、プラグ、緩衝剤、導電接着剤、塗料、角質溶解薬、殺菌薬、植物成長調整剤、制瀉薬、代謝産物、食品・飲料用、医薬・化粧品配合原料、醸造工程添加剤など
DIBP 可塑剤、DBPと類似の性質を示すためその代用として、他の可塑剤と組み合わせたゲル補助剤、バインディング剤など

フタル酸エステル類の移行性

 フタル酸エステル類は樹脂と結合していないため、分子運動により樹脂内を移動することから、可塑的効果が期待できます。しかしこの性質のため、例えば、フタル酸エステル類を含有している部品と含有していないプラスチック製品が接触すると、 環境条件(濃度、温度、
時間など)によっては、フタル酸エステル類が移行する可能性があります。高温かつ接触時間が長い場合には、 移行する可能性が高いため、状況に応じ移行がないか確認することをお勧めします。

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