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水質総量規制

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総量規制基準

総量規制基準とは、指定地域内の特定事業場で、 1日当りの平均的な排出水の量が50m3以上の事業場から排出される排出水の汚濁負荷量について、定める許容限度のことです。
(水質汚濁防止法第4条の5)


総量規制基準は、以下の算出式により設定されます。

L(kg/日)=C(mg/L)・Q(m3/日)×10-3

   COD Lc(kg/日)=Cc・Qc×10-3  c : COD
   窒素 Ln(kg/日)=Cn・Qn×10-3  n : 窒素N
   りん Lp(kg/日)=Cp・Qp×10-3  p : りんP

L : 排出が許される汚濁負荷量(単位:kg/日)
C : 都道府県知事が業種・施設(大きく分けて215種)ごとに、COD・窒素・りんについて
    それぞれ定める値(単位:mg/L)
Q : 業種・施設(大きく分けて215種)ごとに分けた特定排出水の量(単位:m3/日)

総量規制基準 算出方法について

算式 : 特定施設の設置時期によって、算出方法が異なります。

   COD Lc(kg/日)=( Cco・Qco+Cci・Qci+Ccj・Qcj )×10-3  ・・・・・式(1)
   窒素 Ln(kg/日)=( Cno・Qno+Cni・Qni )×10-3
   りん Lp(kg/日)=( Cpo・Qpo+Cpi・Qpi )×10-3
   o ・ i ・ j : 時期の区分


業種別の一定濃度(C)と、特定排出水(Q)の時期区分

新増設の時期区分 COD
(Cc,Qc)
窒素(Cn,Qn) りん(Cp,Qp)
① 1980(昭55).6.30までに設置された施設等 Cco,Qco Cno,Qno Cpo,Qpo
② 1980.7.1~1991(平3).6.30の間に申請等を行い、増加した
  特定排出量
Cci,Qci
③ 1991.7.1以降に申請等を行い、増加した特定排出量 Ccj,Qcj
④ 2002(平14)10.1以降に申請等を行い、増加した
  特定排出量
Cni,Qni Cpi,Qpi


例)特定施設番号;33 業種;ふくらし粉・イースト・その他の酵母剤製造業におけるCODの基準値の算出方法

(参考 : 埼玉県HP 工場・事業場排水の総量規制配布資料より抜粋)

※ 埼玉県については、平成21年4月1日より基準値Cが一部変更になりました!
その他都府県についても、基準値変更に関して、詳しくは各都府県のHPでご確認下さい!


既設(①昭55年6月30日までに設置されたもの)の指定地域内事業所で、増設をしていない場合のCODの基準値(L値)
            ↓
①の時期以降増設がない場合、算出に必要な項はCco・Qcoのみになります。
よって、式(1)の各項に値を代入すると、
   注1)①時期以降増設はないので、Cco=50, Cci=0, Ccj=0 
   注2)       〃         Qco=200, Qci=0, Qcj=0 
                         となるので、以下のような計算になります。 CODの基準値は10(kg/日)となります。
既設(①昭55年6月30日までに設置されたもの)の指定地域内事業所が、②の時期(昭和55.7.1~平3.6.30)に増設をした場合のCODの基準値(L値)
            ↓
この場合、「既設分の基準値」+(「②の時期区分に増加した排水量」×「②の時期区分の基準値」)が基準値(L値)となるので、必要な項はCco・Qco及びCci・Qciとなります。
よって、式(1)の各項に値を代入すると、
   注1)Ⅰより Cco・Qco=50×200×10-3=10 
   注2)②の時期における増設分により Cci=50, Ccj=0 
   注3)       〃          Qci=50, Qcj=0 
                           となるので、以下のような計算になります。

既設(①昭55年6月30日までに設置されたもの)の指定地域内事業所が、②の時期に増設した後、更に③の時期(平19.9.1~平21.3.31)に増設をした場合のCODの基準値(L値)
            ↓
この場合、「既設分の基準値(L値)」+「②の時期区分の基準値(L値)」+「③の時期区分に増加した排水量」×「③の時期区分の基準値」が、最終的な基準値(L値)となるので、必要な項は全ての項になります。
よって、式(1)の各項に値を代入すると、
   注1) Ⅰより Cco・Qco=50×200×10-3=10
   注2) Ⅱより Cci・Qci=50× 50 ×10-3=2.5
   注3) ③の時期における増設分により Ccj=40
   注4)       〃          Qcj=50
                          となるので、以下のような計算になります。
新設(④平19年9月1日以降)の指定地域内事業場のCODの基準値(L値)
            ↓
この場合、Qco・Qci及びCco・Ccjは「0」になるので、必要な項はCci・Qcjのみになります。
よって、式(1)の各項に値を代入すると、
   注1)④時期の新設のみなので Cco=0, Cci=0, Ccj=40
   注2)       〃         Qco=0, Qci=0, Qcj=200
                          となるので、以下のような計算になります。

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